[結月は決して美濃に悩みを打ち明けない。
見方を変えれば、彼女の優しさを踏みにじる行為かもしれない。
事実、その果てに結月は美濃の心に傷を残す。>>15
読者の中には"幸阪結月"という人間を嫌う者もいると言う。
ある者はその幼さに、ある者は好きな人を傷つけられたことに、
ある者は身勝手さに、あるいはただぼんやりと苦手に思う人もいる。
根岸はそれを悪いことだとは思わない。
むしろ田美院先生の描く人物の鮮やかさに感服する。
だから、根岸は"幸阪結月"を偽らない。
少しでも良く見せようとしない。好かれようとしない。
彼女なりの生き方の理解に努め、それを愛おしく思う。>>0:35
故に、結月は美濃>>2が差し伸べる手を迷いなく拒んだ。]