[そして、卒団式の日。まだ11歳なのに。泣くほど歌が好きなのに。なんで止めるのか。なんで泣くのか。そんな、ついこぼした言葉に、ヴァネッサは苦笑いをして。『大きくなったらきっとわかるよ。』とだけ、いって微笑んだ。頭を撫でられ、ナタリーも口をつぐむ。それ以上は聞かなかった。]