[佐次の家は退魔士の中では古くからある有名な家で
所謂「名門」って言われる感じのヤツ。
そんな家に生まれたアタシは
当然ながら将来は退魔士で、
しかも末娘だから適齢期になったら
どっかの退魔士の家に嫁に行くことは
もうほぼ生まれた時から確定していたわけだ。
そんな時代錯誤な〜、とか思わんでもないけど、
なんせ生まれた時からこういう環境だし、
父さんも母さんもお見合い結婚だし、
まあ何とかなるだろ〜と割と楽観的に考えていた。
……まさかあの「けーくん」がそうだったなんて、
結構大きくなるまで知らされないまま。]