─現在/お別れ会─[時計台の話をいくらか交わした後、>>16残りのコーヒーを口にしようとすると不意に妹のミリアが左袖を引く。] 「お兄ちゃん、ナタリーお姉ちゃんに お別れ言わなくていいの?」[3歳から一緒に合唱団に所属していたミリアは、ヴァネッサとナタリーをよく慕っていたなと思い出す。「ヴァネッサおねえちゃーん!ナタリーおねえちゃーん!」と駆けてったり、菓子を分けに行ったり、林檎の木に登って手を振ることもあったっけ。そんな妹を向こうがどう思っていたかは知らないけれど。]