[「女王」との密談のあの後、彼女の中でまた大事なことが生まれた>>1:200>>1:295ことは知らぬまま。
それでもオクリビ自身確かに聞いていたズィーの意思>>1:96があったから]
誰一人として見捨てない「女王」の国。
これを幼い夢だと笑う人もいるでしょうが――。
貴方や、貴方の大切な人や、私のように、
騙されて全てを奪われたり、奪ってしまったり……
誰もそんな馬鹿を見ることにならない国を、
きっと彼女も望む筈だと、私は思います。
……素直に《蒼穹の広さと美しさを夢見られる》、
そんな「国」になると思いますし、私もそれを夢見ます。
[最後に沿えた一言は、25年ほど前のアイドル歌手の歌詞の一文。
ふっと記憶に浮かんできたそのフレーズをここで零し、幾らかきまり悪そうに(きまり悪い言葉だ、と認識していた)軽く目を逸らしてから、話題逸らすように彼の解放の意思に乗る。]