[開き直ったつもりだったのに、
広場の門に近づくにつれてだんだん足が重くなる。
やっぱ何もかも間違いだったりしないかな。しないよな。
なんて思いながら歩いてると門が見えて来て、
その人の姿が目に入って。>>21]
(……う、)
[門の近くにはそれなりに人がいるのに
一発で見つけてしまった己の目が憎い。
なんかいつもと違って洒落た服着て、
いかにも人待ってますって感じで
落ち着かなそうにきょろきょろしてて、
あー、あーーー!もーーー!!
立ち止まって、一度すう、と深く息を吸い込んで、
ずんずんとそっちに向かって歩き出した。]