― さみしい決別 ―
[>>23>>24>>25
伸ばされた彼女の手は、自分に辿り着く前に止まってしまう。
これから紡がれる言葉を予感するそれに、わたしはまた悲しくなった。]
……そう、
悲しいけれど、さよならだわ
[呟かれた別れに、こちらも別れの言葉を口にする。
叶うであれば、わたしの手を取って欲しかった。
けれど共に行けないと言うであれば、きちんとそれを受け入れるから。
受け入れ、貴女の真っ赤な所だけを、わたしは持っていくわ。
どうか、貴女の手を取ってくれる人が、他にも居ますように。
どうか、貴女の行く先に、幸せが待って居ますように。
わたしはそう祈ります。]