自分の為したいと思ったことを為せたのに、
それを記憶消去という形で否定された、とは
アンジェは思わないのですか?
私は……記憶がなくなることで
あなたが今のあなたでなくなることが
悲しいと思ってしまうんです。
[アンジェのことを覚えていられたらいいのに。
同じ立場でここに居る以上、それもかなわない。
絶対に回避できないと分かっているから
足掻けば足掻くだけ現実を思い知らされるだけだから
此処から逃げることも反抗することもなかったけれど。
アンジェの話を聞いてますます
覚えて居たかったという想いが増した。]*