[だから、僕らの王様は公爵にゆるしてもらったのさ。
そう、『いつか』を終わりに定めて、その時が来たら元通りになるって条件でね。
でもでも、ただそうするだけじゃやっぱりつまらない。
だから、僕らの王様は言ったんだ。
「『その時』がきたとき、トロフィーを持っていた方が組織の主体になる」ってね。
無論、公爵は肯と言ったさ。だって、結局二つの組織が大きくなれば、実質的に『夜の女王のアリア』のテリトリーが増えるわけだし。
そういうわけで、『暮れぬ朝の王』は『夜の女王のアリア』でもある。
だけど、『夜の女王のアリア』は『暮れぬ朝の王』にはなり得ない。
──うん、そう。今は、まだ。]