[あの光景を忘れることはなかった。必死にスニーカーを隠す彼女。きっと独りでずっと堪えてきたに違いない。松本は、小さく頷く]……よく頑張ったな、竹村。よく、堪えたよ。偉いぞ。[ゆっくりと手を伸ばす。彼女の小さな頭を撫でる事が叶うか]だが、もう堪えなくていい。独りで闘わなくていい。……お前は悪くないんだから。後は俺に任せろ。ーー大丈夫だから。[果たして彼女は松本を、教師をどれだけ信頼してくれるか]*