瓦礫の塔が今日は静かに林立してら。
[ガスマスクの下からくぐもった声で零す。
瓦礫の山や海と言わず
塔と呼ぶのは祖父の口癖だった故]
さて、今日はお宝にありつけるかな?
[開発班のテイラーが欲しがるような部品が。
コミュニティの周辺を大廻りに巡回しながら
戦場泥棒まがいのこともする。
何せ物資が足りないのだ。
トリアージで黒タグを貼られるような兵士からも頂く。
有効利用した方が兵士も浮かばれるだろう。
適度に弾力のあるインソールで
長身がさらに細長くなったような身体を
器用に操りながら、瓦礫の隙間を駆け抜ける]