[それはいつの頃だったか、昔知り合った吸血鬼仲間の一人が分けてくれた薔薇の一刺しだった。曰く、この灰色の薔薇で花弁染めをした便箋で手紙を送ることで、自分は吸血鬼で〜すということを伝えるらしい>>2
誰に教わったかはもう忘れたんだけど、カペちゃんより年上だった気がする。そんな人がやってる習慣なら、まあ、カペちゃんより長生きの人には通じるでしょ、と思い、薔薇の花がきちんときれいに咲いた年は気まぐれなように手紙を送ることにしてるのだ。宛先は不明。誰に届くのかも不明。けど誰かには届くように軽い妖力のお呪いをかけて]