[夜明けの時刻を幾らか過ぎた頃の、薄明のままの晴天。 シェルタンは手提げ鞄ひとつだけ抱えて、それなりに整備された道を行く。 通りがかり、道を照らすランタンを手にした子供たちの集団と出くわした時には、朗らかに「おはよう」の挨拶を。]「おはよう、シェルタン! 今日もまた故郷星(うち)のお芝居見せて!」 もちろん。 君が今日も学校でちゃんと勉強してきたらね。「あ、シェルタンだ! また旧惑星(ごせんぞさま)の舞台のお話聞かせて!」 もちろん。 舞台のお話の前に、君もちゃんと学校に行くんだよ?