『――……、 ザ』
[盛大な溜息がノイズに消える。
並べられた状況説明にこめかみを抑え、しかし無事でよかったと安堵する。>>32>>33
財布と髪以外に何もされていないことを確認すれば、わかりやすく脱力した。]
『一本奥に入ればそう、なる
メインの通りから
できる限り逸れる、な』
[過ぎてしまった事は仕方のない事。今更出来る事は遅すぎる忠告ぐらいだ。
青年の青い顔を見て再び苛立ちがつのったが、犯人の顔も知らないのにどうこうするのは無理な話であった。
女の子を送り届けた帰り……、と言うシチュエーションを聞きながら、彼らしいななんて思ったりして。]