ひとり、夜の森を歩きながら夜空を見上げる
今日は新月なのだろう。雲はひとつもないのに、月の姿はない
「カイくんと、ふたりっきりになりたかっただけなのになぁ…」
どうやら、そんな未来はどこにもないらしい
(もう薄々勘付いていそうではあるけど)
明日にはヴィの血塗られた姿が白日のもとに晒されるのだろう
この数日間は大変だった
ふたりきりになるために毎晩頑張っていたのに、
わざわざ家まで出向いてもなんか妖精みたいに消える奴や真夜中なのに留守にしてる奴がいた
しかも、後者は毎日カイくんとふたりでくーちゃんと遊んでいたみたい。ずるい