「シェルタン、シェルタン!
異星の戯曲また借りに行っていい?」
ああ、いいよ。
正午のご飯休み時にでも資料館に来てくれていい。
……そのまま午後の授業バックレたりするなよ?
「ちょっ、うるさいなーシェルタン!
バックレたりとかするわけないってのー!」
あっはは、念のために言っただけだよ。
さ、行った行った。遅刻しちゃうぞー。
[この星の移民たちの居住地は、日々の糧を得て生命活動を維持するだけの場に留まらない。
この通り、子供たちを養育し教育する施設も整えられている。文化芸術を伝える施設も、決して数多くはないものの存在する。
亡命者シェルタンも、今ではこの星の文学資料館の業務に従事する身だ。]