ええと、[目の前に生命体が居ると言う事に気を取られていたが、この場所は日本によく似ている。だから今発すべき言語は、多分、自分の母国語なんだ。震える手で、紫外線の直射失明防止と設けられた、ヘルメットを覆う金色の遮光板を押し上げれば、やや顔色の悪い、動揺しつくした自分の顔が、やっと外部からうかがえる状態になっただろう。そうして深く息を吸い込み、必死に勇気を振り絞ると、日本語でこう問う。] ――あな、たは