[ペデスタルは今、文字通り、己の頭を抱えていた。] 私はお前たちを駆除したい訳ではない。 決して駆除したい訳ではない。 ただ、お前たちの落し物を放置すると 塔の腐食に繋がる故に、 仕事量が増えることを愚痴っていただけだ。 だから私の頭から降りろ、降りてくれ……[不注意で開け放っていた窓の1つから、電波塔の内部に迷い込んできた渡り鳥。その一羽が、ペデスタルのパラボラアンテナの上に何故か居座っていた。 当分の間、この渡り鳥は、再び翼を広げる心算はないようだ。]