(……なんか、船、大き、く無い?)
[やっぱり変だよ!!!]
[どれだけ走ってもゴールに近づかない。
最初は随分近く見えたのにも関わらず、距離は縮まらなくて。代わりに増していくのは船の存在感。
走り近付くほど迫力を増していくサイズ感を見上げながら、それでも足を止めている暇は無い。
間違えてたらどうしようなんて悩んだとしても、残りの乗船チケットは、恐らくあの一枚のみだろうから。
遠い海に煩い程のエンジン音が鳴り響いて居た物だから、置いて行かれてしまったのかしらなんて、不安だらけの思考を遠くの方へ追いやって。>>2:271>>2:272>>2:273]