現在:裏通り、帝国予定地への帰り道の筈だったのだ
[結論から言えば、子供らしい他愛ない贈り物を届けるために「葬儀屋」の行き先を追うどころではなくなった。]
………驚かさないで、マルハレータ。
いえ、私には「驚き」も大して起こらないけれど。
それで何? 私はもう組織の人間よ。手短に――
『それがですね〜、組への肩入れ云々どころじゃない
万が一の万が一な厄ネタ案件が出てきちゃって〜。
「
フアナにも」ってあの娘が泣きつくものだから
このわたしが潜入捜査伝令員を承ったのです〜。
あ、社長には無許可ですが、事が事なので多分不問です〜』
[「早速あなたが見つかって良かった」という旨を緊張感無く語るのは、「今は」とても顔がいいとはいえない姿に扮装した、リリオでのかつての同僚。
「鳥」のボディを軽く撫でながら彼女が耳打ちしてきたことに、「フアナ」だったオクリビは目を見開く。]