[徹夜明けの身に快晴の陽光は身体が溶けていく感じさえする。
熊の毛皮を被って直射日光に当たっていないのにこのまま地面に寝ころんで眠りたくなる。
きっと土と草が陽光を浴びた匂いがして気持ちいいだろう、そうに違いない。
はふう、と欠伸をして倒れようとしたその時だった。
>>35陽光が遮られて影が落ちてきた。
雲だろうかと勘違いすることはない。
雲一つない青空が広がっているのは先程確認しているし何よりもこの陰は動かない。
それにあまり大きくもない影でずっと見つめて来る視線を感じる]
……平気、うん、ちょっと徹夜しただけ。
["しばらく"の沈黙の後の短い言葉に片手をあげて答える。
顔をあげなくても誰かは分かっている。
アッシャー村で生まれ育った中で齢が近しい子、所謂幼馴染が三人おり全員女の子でジジからは三人娘+ライトと付属の弟のように言われていた。
実際、女の子の方が成長が早いので周囲からも弟みたいに見えていたかもしれないが声をかけてきたのはその一人]