アドベンチャーエリア:白き狼の君と、白き子犬の君
この子に連れられて――、そうだったのか。
確かにそうだな。私を警戒していたならば、
そもそもこの子がここに来る訳もないか。
[傘の主が告げた考え
>>32にそう納得しつつも、「知り合い」とのそれなりの紆余曲折の記憶もあり、目の前の子犬に自分から手を伸ばすことまではできず……。そのまま、子犬にはクン活をさせるがままにして]
ああ。パップはかなり慎重な
方だった。
王城――人間たちによる迫害から生き延びるためには、
慎重であらざるを得なかったんだろう。
[「王城」について説明すれば長い話になりそうだったため、ひとまずどの
世界の民にも通じそうな言葉に言い換える。
ちなみにだが、ヘローはこの時も、相手が「世界線ごと異なる世界」の出身だとは考えずに喋っている。 「人間による迫害」なんてサラっと口にできたのは、「毛並み」などの語でパップが“獣”であることを示唆しても(これはやや迂闊でもあったが)相手から変に思われてないらしい、と感じられた故もあったのだろう。
この時のヘローはまだ白狼の姿を垣間見てはおらず、村人たちが“狼”を追い詰める殺し合いのことも特に考えてはいなかった。]