…ッ! あ…!!!
[その記憶が戻ったとき、
少年は咄嗟に塔の方へと駆け出していました。
そこのスタッフさんにお願いし、中に入れてもらい、
ぐるぐると巡る階段をできる限りの速さで走り続けます。
塔のてっぺんに辿り着けば、お姫様のいない部屋の窓や、天窓などを探してなんとか屋根の上に上がろうとします。ファンタジーエリアにあるからか、妖精たちの力がここにはあるからか、それとも気がはやっているからか、グイッ、と身体を屋根の上に預け、なんとかよじ登ると]
…っ、だめ、です…!!!
ここは、だめです…!!!!
おちたら、おちたら…
ひとりぼっちに、なってしまいます…!!!
[そう、必死に少女に話しかけたろう。
かつて、手を離してしまった…あの子をひとりぼっちにしてしまった後悔を胸に**]