回想 シュルクと昔のこと
[呪術師の知識を教えられ始めた時期は詳しく覚えてはいない。
呪術師"ジジ"という名前の中身は婆様だったが物心ついた頃から周囲の全ては呪いに満ちていた。
例えば、眠る前に聞かせてくれる星の物語。
例えば、森で迷った時に正しく方角を知る方法。
生活の全てが呪いに密着しておりそれら全てが呪術だった]
『あの星とな! あの星とな! あの星をな!
結んでできるのが冠座でな!
お姫様のティアラなんだって"ジジ"が言ってた!』
[夜空を一緒に見上げる機会があった時に嬉しそうにしながら覚えたての知識を披露したりしていたけれど、
>>34魔法らしい魔法はあまり見せたことはなかったかもしれない。
それが子どもには眉に唾をつけた話みたいに感じられることも多いだろうけれど、村の長老たちは皆信じてくれている]