[リリオ・カサ・ブランカは、施設の立ち位置上も地理上も、あくまで戦なき中央表通りの存在。
今日の依頼主がいくら「機械の人間」「電脳の人間」を拒む者であれ、あるいはそうした存在の加入を拒む組織の者であれ(そんな組織は「リベリオンマウス」>>36だけではなかったかもしれない)、機械化人類の職員が対応したところで白百合の看板が爆破されることはない。
それでもこの機械の技師は、「非機械化」「非電脳化」の類の組織や個人がリリオを来訪する際には、決して表に姿を見せず裏方の作業員に徹していた。
表向きの一応の理由は「お客様の心証を悪くしないため」ではあったのだが――]