[最初は正直に話していたが、周りはそういう設定なのかと流す。
そうこうしてる間にファンの間でも吸血鬼キャラが定着していきライブでも「私の血を吸って♡」という団扇を振るファンまでいたりする。
うん、まあ──、細けえこたぁいいんだよ!
みんな楽しそうだしこの時代はこのスタイルで行くかと気ままに思う。
まあ何かあればまた雲隠れすればいい話だ。
そう思っていると、メンバーの一人が酒の肴に生前の話をねだる]
「そーいやモーラさんってなんで吸血鬼になったんですか?」
おおっ!それを聞くか!聞くも涙、語るも涙のいい話だぜぇー。
[わいわいと賑やかな中で生前の頃の話をする。
そう、あれは俺がまだ世界の広さを知らなかった頃だ──]