[ そもそもラヴは普段から何もせずとも可愛いのだ。
喜怒哀楽がはっきりと出る表情や、
此方を見る眼差し、仕草そのものの愛らしさに加え
その器量の良さも相まって、
見ているだけで楽しくなる女の子なのだ。
それが──なんだ?
清楚さを現すような真っ白なワンピースには
繊細な刺繍が施され、彼女の体を綺麗に彩っているし
髪は昨日彼女に渡したミモザの花と、
杏の花らしき可愛らしい花が編み込まれていて……。
可愛い、等という言葉では到底足りない。
言葉を失っても仕方がないだろう、これは。 ]
──……っぁ、ああ……おはよう…。
[ 裏返りそうになる声を無理やり正し、
なんとか言葉を捻り出す。>>30
あちこち見惚れてしまいそうになって、
少し困ったように微笑んだ。 ]