[うぅと小さく、痛い所を突かれたように呻いて、肩を落とした。>>31]
そう……、かも、しれないですけど。
[一個が上手く行けば万事上手くいくと、何となく決めつけて掛かっていたような気がする。自分ならできると盲信してしまっていたのかもしれない。]
[後悔は出来ても、時間は巻き戻らない。だから、今できる事はせめて、彼女の無事を自分に探せる範囲で探すことで心の慰めとしたいのだけれど。]
[けれども、記憶処理の身分ではどうにもならず……と、何ともならない現実を白い机の上に見た気がして、ため息をついていた。]
[なんとかならないかと上目で其方に訴えかけようとしたときだろうか。助け船のような話が来たのは。]