[これまで普通に見せた呪いで言えば一度萎れた花を元気にすることや春に起こる目の痒みやくしゃみを減らすこと、夏場に蚊に刺されなくすること、秋に多くの実りを得ること、冬に風邪が引きにくくなることや村を囲う木壁に獣避けをしたりと効果を感じられることもあれば感じられないこともあっただろう。
それらはアッシャー村から外に出ないと気づけないことだけれど>>35問われればちゃんと伝えていった。
毛皮については、昨年末までは熊の毛皮を被ってはいなかった。
この赤毛熊の毛皮を被ることは呪術師"ジジ"を継承することを意味する。
先代を弔いにきてくれた皆の前で熊の毛皮を被り今代の"ジジ"となった。
どうして熊の毛皮を被るのかって聞かれたら――]
『悪い精霊が村に近づいてこなくするためだよ。
赤毛の熊って森でも一番強い熊でさ。
悪い精霊も怖がるくらいなんだ』
[って涙目で答えたことは記憶に新しい**]