[『黎明街』の中に入れば、ひとりの少年が出迎えてくれた。>>18
元気な挨拶に少し気圧されながら、少年はぺこり、頭を下げた。
どうやら出迎えてくれた少年は買い出しへと向かうらしい。
いってらっしゃい、と、もう一度ぺこりと頭を下げた。]
[さて、と、喫茶店の中に目を向ければ、店員か、店長か、おそらく先程ばーばさまと呼ばれていたであろう老婆がひとり、自分の前に入店していたであろう少女がひとり。
ひとりだし。カウンター席に。と思ってた少年は、少女がカウンター席に腰掛けたのを見て>>23、少しの間、フリーズした。
お、女の子の隣りに座ったら怒られない!?
でもひとつ間を空けて座るのも失礼じゃない!?
でもでも、人には人のパーソナルスペースが。わー!
逡巡して、まあきっと怒られないだろうと結論付けて、少女とはひとつ。間を空けてカウンター席に腰掛ける。
少年はパーソナルスペースが広い方だった。]