辛そうなの得意な人が居たら勧めてみて。
この串、私が名前つけたんだ。
[屋台に勤める人間として自覚が出てきていた。
それからトートバッグを探り、瓶入りの牛乳をピギーへ。]
はい、どうぞ。
[文句もちゃんと聞こえていたので。
中和剤としてもちろん準備してありましたとも。]
そうそう、今日は変なお忍びっぽいお客さんがいてね、……
[宿舎への帰り道。雑談混じりの今日の報告。
午後のうららかな天気の中をゆっくりと歩く。
首には紐を結んだネックレスに通信用の指輪が揺れていた。
落とさないよう、ポケットの中は止めたのだ。
紐はそのあたりの巾着袋の紐を借用した適当だけれど、今度もう少しマシなものを――まぁあと少しのことか。]