カウントダウンが始まった日
[
“30日後のその日、ウィレムが島を不在にする”
“脱獄するならその日しかない”
看守の目を盗んでの伝言は、概ねこの通り
>>#3>>#4。
この際にこの囚人から何らかの便宜を受けたか否かは一旦置いといて――。]
“カネなら十分にあるわ。
看守の買収が必要なら任せて。
……他にもここを出たい子がいるなら、
あたしのことを伝えて構わないから”
[ハリコからも、こう助力の意思を示した。
千載一遇の脱獄のチャンスとあらば、この“ファッション成金”(になりたかった訳では無かったが)の資金の使い道など脱獄のための買収一択に引き寄せられるだろうと、ハリコはある種の善性とお人好しからそう考えていた。]