[やがて送別会に向かう友人や来てくれた子らを見送って、亜美歌は彼らが去った方向をじっと見つめた。踵を返した、向かったのは駅だった。1時間ほど走れば海辺に着いた。日は沈んで夕焼け空だった。] ……ほんっと、ありえないっしょ……。[海岸のテトラポットが波打ち際の波を消す。カニが歩いた、波に海藻が打ち上げられた。それには目もくれず、亜美歌は近くの石を海に投げる。]