― アレッキーノと ―
[ピエロさんからの返事が嬉しくて、檻の内側、わたしは満面の笑みを浮かべる。>>41>>42
お化粧の下の顔色はしっかりと窺う事は出来なかったけれど、返された言葉だけで、わたしは十分だった。]
嬉しい!
お揃いだなんて、とっても素敵
[ここには人を殺した人は沢山居るけれど、自分に共感してくれる人はあまり居ない。
気味の悪い女だと距離を置かれ、誰かを愛そうにも愛せない。そんな事がずっと続いている。
だから本当に嬉かった。わたし、絶対に嘘はつかないわ。本当よ。]
よろしくね、アレッキーノさん
わたしは、ルミ・ビリヴァー
好きなように呼んでくださいな
[礼と手向けられた花と、それと自己紹介を受け取れば、うっとりとした顔で薔薇を見つめた。
赤い花を手に、彼に似合う愛を考える。]