[それは少年も気になるところではあったから、耳をそばだてて、少女と老婆の話を聞いていた。
暁の街、と答える老婆の声に>>37、そんな街、聴いたことないぞとちらと老婆と少女に視線を向けて。
少年は、空で文字が躍るのを見た。]
えっ。
[少年の欠けた記憶の中でも、魔法なんて夢物語の御伽噺でしかなかったから。思わず声を出してしまって。慌てて手で口を塞いだ。
そんなに大きな声を上げたつもりじゃなかったけど。誰かに聞こえただろうか?
少年が1人てんやわんやしていると、新しいお客さんがひとり>>30、またひとり>>36とやってきたようだった。]*