いつもは毎日石切場で長い時間働き詰めだから、休憩のときには何もせずぼんやり過ごすにしても、こんな風にゆったたりするのはめったにない事だ。親父…いや、親方も仕事中はなかなか容赦ないし。そのうちふと近くに落ちていた棒を拾い、地面に円を描き直線を引き、さらに弧を描いて…しばらくの後やっぱり違うなと思案して、顔を上げた]