[ナタリーはかける言葉も、理由も、意味もなにひとつ持ってなくて。ただ、それを見ているだけだったけど。時々、一緒にいるのを見かけるたび、仲良しなんだな。という印象だけが育っていって。彼の心に燻る葛藤も焦燥も罪悪感も知らないまま。だから、ヴァネッサが卒団するとき、アレウスはもっと残念がると思っていた。]