[高く、高く。>>0
明け星が飛んでいく。紅く、紅く、尾を引いて。
時折身を拗じるような旋回をしながら、炎と鋼の海を乗り越え、
…………それは雄叫びのような、断末魔のような咆哮をあげて、最後にはゆっくりと落ちていく。
長い旅路の終わりみたいに。
内蔵されたメモリーデータが引き出した光景。]
…………███年█月⬛︎日。
ああ、数年前の今日は。
この近くの惑星がひとつ、燃えおちた日でしたね。
無限を司る神は、ここまでしても触れられないらしい。
[青く透き通った、自分と同じ名を持つカクテルを2つ頼んだ。
すぐさまぶっかけるでもなく、その色合いを見つめ続けて。]