──あァ…わかった……おまえ、ヘルハウンドの、ガキ、だな……。[合点がいった。いや、よくいったな、といったところか。「ヘルハウンドのガキ」──ヘルハウンドがまだ存在した頃にあった、という意味ではなく、ヘルハウンドの生き残りがいたのか、というニュアンスである、ということは一応補足しておこう。近くにいるヌルを見上げようと、フットマンの視線だけが動く。絨毯の上で寝たままでは、ろくにその顔も見ることが出来なかっただろうけれど。せいぜい、彼女の膝辺りまでか。]