翌朝:裏通り
[黒いポンチョの出で立ち
>>0:115は以前と変わらないが、装いには明確な変化がある。
かつて白百合のタグを付けていた位置に、今はラメ塗料をまぶした同型のタグを提げているのだ。
黒地に赤紫の幾何学文様を描いたデザインは、「女王陛下」の髪色を意識した配色。キラキラと輝くミルク色の粒子のラメは、何時か掘り当てる未知の宝石の想像。
まるでこれから築く「帝国」のトレードマークのようなタグだが、特注という訳ではなく、また特別な機能もない。
パーツの買い出しの際、序に寄った工芸品店で偶然見つけただけのもの。これからの「国民」向けに量産したものという訳でもない、一点ものだった。
それでもオクリビは、自身の今の所属を表すが如く、このタグをフードに結わえている。]