>>26ユーくん
え?ダメだった?
腕だし、近いとこで見せた方が楽じゃない?ユーくんちまではちょっと距離あるしさー。
[閑古鳥がいつも鳴いている画家にとって、自身が有名になっているとはてんで知らないままでしょう。
あなたの心配を余所にすたすたと先導するように、目的地に向かっていきます。]
あー、良かった空いてたー。
俺ちゃんのベッドたまに占領されてるんだよねー。猫とか、犬とか、カップルとか。この前気まずかったしなー。
[目的地のベンチは運良く空の状態であることを確認して、ほっとため息をつきました。
画家の所有物ではないので、予約が取れるわけでもなく当然と言えば当然ですが。]
こんなところとは酷いなぁー。これでも日差しも冬の冷たい雨も防げて、適度に涼しい、快適ホームレス生活がおくれる寝床だよー?
[あなたとベンチに腰掛けながら不満そうにそう言うでしょう。シャツと包帯を捲りあげながら、浸出液がでている部位を見せたでしょうか。]
ほら、ここ。痒いのなんのってさー。
[暗がりの中、うっすら緑色に発光している傷口を。]