――食堂エリア――
[ペーパーフィルターを利用するので豆の粒度は中挽きにしている。粒の大きさはグラニュー糖と同じぐらいだ。ゆっくりとハンドルの手応えを感じながら豆の砕ける音に耳をそばだてる。]
…良い音がするでしょう。豆の機嫌が良いとね、
こんな音になります。
毎日相手をしていても、
その日の湿度や温度で機嫌が変わるもので…
中々に難しいのですよ。>>35
[その素敵な名前は豆が砕けて行く音に混じり私の耳に心地よく響き。
ワインを味わうように数度舌に転がした。
勿論、人工の舌だ。それでも発声機能は別に人と変わりはしない。
私は電子音で話すわけではないから。]