[感情の味付けもなく動く男は、 しかしある程度の感情はあるはずで。 だが、それも疾うの昔に色褪せた。 人を殺すのに、感情は邪魔だった。 (それは違うと否定した親友は、偵察任務中。 敵兵に見つかり、己を逃がすために自爆した。) それなのに、何故酷く渇くのか。 「泥人形」に相応しく泥臭い男との交戦。 血が足りないが故に倒れた男の>>32、治療をしたのは彼だったか。 覚えているのは、親友の死後、酷く渇くことを訴えたことだけだ。*]