――9日目の夜――[その問いは唐突だった。>>47外に出るつもりはないと言ったはずなのに。見送ろうとした動きをピタリと止め、幻の視線と合わせる。どこにも行かないよ。言ったじゃん。すぐさま答える前に頭に届くものがあった。] ……。 ……、じゃあ一回だけ。ピギーと、行くなら。 川辺が、いいな。 できたら紫の花……そうじゃなくても草花のあるところ。[ぽつぽつと、詰まりながら言葉を絞り出す。それは二重の問いへの答えであり肯定だった。*]