全身を塩まみれにされ少しぐったりとしながら陸地へと上がる塩害だ。侵害だ。心外だ。ここまでくれば寄せて返す波は訪れはしないだろう無邪気な厄災から離れてようやく安全なところで手紙に相見えるパンパンと腕を払い表面についた塩の結晶を取ったらコルクの隙間に指をねじ込むようにしてきゅっっぽん、と。その小さな紙片を拾い上げる