────回想:果実より青き頬[この階層の看守達は誰もが長らく“従順”だ。獄中でなおカルト的人気を誇る思想犯達の期限を損ねれば彼等の狂信者達が何を仕出かすか分かったものではない。切っ掛けさえあったのなら命さえ容易く棄てる信仰心はさながら働き蜂。そうして保たれている仮初の平穏がにわかに破られる時、要因には大抵、他階層よりのゲストが関わっている。]