フェアリーエリア・森の中
だ、大丈夫……[思索に耽る頭も誰かが駆け寄る音には気づく、心配そうな様子の見知らぬ男の子と目が合った。
>>26相手を安心させようと笑いかけたのだが、結局その顔も声も元気がなく。
この子は自分に気づきわざわざ来てくれたのだろう。
同年代のように見えるのに優しくてしっかりとした子だと、少年は感じた。
どことなく顔立ちも利発そうな気がする。
今はもう聴こえてこない音色の主とまでは今は察せられないまま。しかしだからこそなんだか恥ずかしい。何しろ勝手に走り出して勝手に疲れただけだから。]