[最初はあまり友達らしくない呼び方をしてきたラピスも、今や胸の内を語ってくれる。
実際に行動して呼びかけてもいたマウスのほうが、余程この機械人形を助けていただろうと少年は思う。>>17
でもきっとそういうことじゃないんだって分かったから、自分を下げる言葉は口にせずにその言葉を受け止める。]
じゃあ、僕もわがままかもね……ふふふ
……これからもいつだって、君の友達は君を心配してるからね
[打ち明けにそう返し、目を細め微笑んだ。
誰かと笑顔になりたかったラピス、心配してくれる人はいなかったラピス。
哀れむよりも、もう今の君はそうじゃないと少年は伝えようとした。
この夢に落ちるまでの少年の知っていた機械とは、大地を永遠のような争いに包むもの、状況を打開する為に集められた者達を管理する為のもの。
こんな健気な機械はあの世界にはいないだろうと、薄々気づいていた。けれどそれも、言わないことを選ぶ。]