しらゆりの そうぎやにて[……人気のない霊安室。新しい遺体が運び込まれるその場所に、いつしか、ぼうっと立ち竦む人影がある。影が濃い部屋ということもあり、ほとんど姿は見えないが光が入ってこないことが、逆に迷彩機能にほんの僅かに違和感を持たせたか……影のように遺体の前に立つ機人は、カキキッと音を鳴らすかのように首をした。そして、遺体の前に一つ一つ立ちすくみ、その顔をじぃっと覗き込む。周囲を見る。誰かが扉を開けた>>30。赤い視界が不気味に光り、入ってきた女性を見つめる]