だから、私は油断していた。 "此処"はきっと良いモノだと錯覚したのだ。 けれどこれは良くも悪くも何物の意思の介在しない 雨の事に関しては"たまたまそうだっただけ"であって 結果的に住人の味方になったに過ぎないというだけのこと。 "嵐"の種が燻っていることに この時の私には気付くことは出来なかった。